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イヤーピースと音質

イヤーピースを換えたときの周波数特性変化について。


■イヤーピース交換により生じうる変化

イヤーピースを換えてどのような変化が生じうるかというと、

・イヤーピース先端の内側部分の形状に依存する共鳴ピークの変化
・イヤーピース先端の反射率変化による閉管共鳴ピークの増強、減衰
・挿入具合、密閉度の変化による影響
 http://monoadc.blog64.fc2.com/blog-entry-119.html

といったものが考えられます。
なお、変化が「生じうる」のと「実際に生じる」には大きな隔たりがあることに注意。
実際に変化が生じるというためには、定量的にどの程度の効果があるか示し、
その効果が無視できないほど大きいことを示す必要があります。

物理や電気の知識が十分あれば等価回路モデルを作って
イヤーピースによる影響を理論的定量的に計算、予測、説明することもできそうですが、
私には無理なので以下に実測データをいくつか示すにとどめます。




■実測データ

実際にイヤーピースを替えて周波数特性を測定した結果を示します。

測定条件はいつも通り、ただし全て旧型カプラによる測定です。
※測定条件についてはこちらを
※旧型カプラについて詳しくはこちらを



・HA-FX700、ZH-BX500のイヤーピース交換による周波数特性の変化
写真左からZH-BX300付属、XBA-1SL付属(ハイブリ)、
HA-FX700付属シリコンイヤーピース、EP-FX4(ビクター低反発)。
全てSサイズです。
Pic_EP1.jpg
EP_HA-FX700.png
EP-ZH-BX500.png
EP-FX4はZH-BX500につけるには少し緩かったため、
密閉度が確保できず少し低域漏れを起こしてしまっています。



・AURVANA In-Ear2、ER-4PTのイヤーピース交換による周波数特性の変化
写真左から
AURVANA In-Ear2付属イヤーピース、
SHUREソフトフォームイヤパッド(EABKF1-10S)、
ER-4PT付属トリプルフランジイヤーピース。
全てSサイズです。
Pic_EP2.jpg
EP-AURVANA_In-Ear2.png
EP-ER-4PT.png



・AURVANA In-Ear2のイヤーピース交換によるインパルス応答の変化
周波数特性が変化すると、当然インパルス応答も変化します。
インパルス応答についてはソノベさんこちらで分かりやすく解説されています。

AURVANA In-Ear2 + 付属シリコンイヤーピース
IR_AURVANA_In-Ear2_R.png
9kHzの共鳴が尾を引いているのが分かります。

AURVANA In-Ear2 + SHUREソフトフォームイヤパッド(EABKF1-10S)
IR_AURVANA_In-Ear2_R+Foam.png
こちらは共鳴が尾を引くことなくすっきり。
ピークが小さくなる分理想的な応答に近づくようです。
人間の耳でどう感じられるのかは知りませんが。



・Apple In-ear Headphones with Remote and Mic (MA850G/B)
 のイヤーピース交換による周波数特性の変化


Apple純正イヤーピース(Sサイズ)とSHUREソフトフォームイヤパッド(EABKF1-10S)。
この測定では、実際に耳に装着する場合の装着位置を考え、
MA850G/B筐体とカプラの位置関係を合わせるようにして測定しました。
写真を見ての通り、SHUREソフトフォームの方がApple純正よりずっと長いため、
イヤピ先端の深度で比べるとSHUREソフトフォームの方が深くなっています。
カプラ内気柱共鳴ピークの位置が大きく変わっているのはこのためです。
Pic_EP3.png
EP-MA850GB.png
※本記事中、このデータのみ新型カプラでの測定結果です。

| 音質に影響する要因 | 14:15 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

日頃から大変貴重な測定データを参考にさせていただき、ありがとうございます。

イヤーピースがイヤホンの音質に与える影響の大きさについては、今までもsonoveさんを始め様々な研究者の方々が示唆され、直感的にも漠然と認識してはいましたが、ここまで定量的にはっきり認識できるものだとは、思ってもいませんでした。

3kHz前後の中高域以上については、イヤーピースの変更によってまるで別物のように音圧が変化してしまうものなのですねえ。

イヤホン固有の周波数特性を比較する際は、イヤーピース由来の影響を廃し、純粋にドライバーおよびハウジング構造由来の影響を比較するため、なるべくイヤーピースの条件を等しくすべきなのではないかとも思いました。

それでは、今後もadc氏による独創的かつ有意義な測定結果を、楽しみにお待ち申し上げます。


| Little Pineapple | 2013/02/07 18:09 | URL |

コメントありがとうございます。私の記事が少しでもお役に立ったのなら幸いです。


>イヤホン固有の周波数特性を比較する際は、イヤーピース由来の影響を廃し、純粋にドライバーおよびハウジング構造由来の影響を比較するため、なるべくイヤーピースの条件を等しくすべきなのではないかとも思いました。

測定時にどのイヤーピースを使ったのか分かるようにしておく必要はありますが、
イヤホンの評価をするのにイヤーピース条件を等しくする意味はありません。
むしろイヤホンはイヤーピースまで含めて一つの系として評価するしかないと思います。

例えば、レシーバ~ステム内部で発生する共鳴には
出口であるイヤーピースの形状が影響するため、切り離して考えることができないのです。
(この辺りのことは補聴器の専門書などに説明があります。)
実際、Etymotic Researchは10kHz以上まで平坦な周波数特性を得られるよう
イヤーピースの形状まで考慮に入れて設計しているのは明白です。
http://monoadc.blog64.fc2.com/blog-entry-141.html
他社はどうか知りませんが、まともなメーカーなら当然考慮しているはずです。


>それでは、今後もadc氏による独創的かつ有意義な測定結果を、楽しみにお待ち申し上げます。

なるべく面白いデータを紹介できるよう私なりに頑張ってみます。
イヤーピースネタとしてはアップルカナル+SHUREソフトフォームの組み合わせで
周波数特性が大きく変わるデータがあるのでいずれこの記事に掲載するつもりです。

| adc | 2013/02/10 14:11 | URL |















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