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イヤホンのエージングと音質 実験その1

※2012 12/19 追記
エージングについてのまとめ記事作りました
http://monoadc.blog64.fc2.com/blog-entry-92.html


エージングでイヤホンの特性はどの程度変化するのか?
という実験を行ってみました。

…が、結論からいうと
実験条件の設定がいい加減すぎた&変化が小さすぎたために、
どこまでが測定誤差でどこからが変化か全く分かりませんでした

確実に言えるのは、仮にエージングによるイヤホンの特性の変化があったとしても
その変化はイヤホンの個体差よりもずっと小さいということくらいでしょうか。
(今回私が実験した以外の機種については分かりませんが…
エージングでイヤホンの音質が明確に変化することを示した例は
私の知る限りただの一つもないと思います。)


以下実験結果など。
長い割りに中身がないので、最後の教訓のところだけ見てもらうほうが良いかもしれません。


エージング方法
NW-E052に対象のイヤホンを接続し、音量をMAX(30)に設定して
Wavegeneで作成した44.1kHz/16bitの0dBピンクノイズを再生




■実験その1 周波数特性の変化を測定しよう!

対象としたイヤホンはHP-B900N。
イヤホンは測定開始時からずっとカプラに装着しっぱなしにして
なるべく動かないようにしたつもりでしたが…
結果は次の通り。

周波数特性グラフ 拡大

エージングによる変化があるのでは?と思われるかもしれませんが、
イヤホンの差し込み具合が少し変わるだけで
周波数特性はこれぐらい簡単に変化してしまいます。 ※測定誤差について
イヤーピースは別にがっちり固定したわけではなく、
ただ挿しっぱなしにしていただけなので多少のずれはあったかもしれず、
このくらいの周波数特性の変化は出て当然と言えましょう。
というわけで、これだけでは何も分からん、という結果に終わりました。



■実験その2 インピーダンス特性の変化を測定しよう!

というわけで次はインピーダンス特性がどう変わるか調べてみることにしました。
なぜインピーダンス特性かというと、理由は以下の2点です。

1.「エージングの効果」としてよく言われるのは
 振動板がこなれて、動きがスムーズになる(良くなる)ので音が変わる(良くなる)
 なんてお話(※)ですが、
 もし本当にこういったことが起こるならまずインピーダンス特性に変化が現れます。
 つまり、インピーダンス特性が全く変化しないのに、
 その他の特性(周波数特性とか歪率とか)だけが変化するということは
 考えにくいということです。
※こういった類の定性的なお話は全く根拠にならないことに注意!
音が「変わる」と言いたいなら何が「どのくらい」変わるのか?
また、それは人間の耳でも検知できるレベルなのか?
ということを示さない限り何の根拠にもなりません。


2.素人測定ではマイクとカプラを介する測定を精度よく行うことは難しいですが、
 インピーダンス特性はそれに比べると精度良く測れます。
 そのため、微小な変化を調べるのに向きます。


実際にエージング前後のインピーダンスを測定した結果を示します。
次のグラフはエージング前後のiPod付属イヤホンのインピーダンス特性です。
BI_MD057JAa_L.png
なお、この記事中のインピーダンス特性は全て非装着時のものです。
そのため、各機器のレビューページに載せている装着時のグラフとは単純に比較できません。
この方法をとったのは装着具合によってインピーダンス特性が変化することによる誤差を防ぐためです。


グラフが全体に上下にずれています。
エージングによる変化があるのでは?と思われそうですが、実はそうとは言えません。
これは測定時の温度を一定にするのを怠っていたためです
イヤホンの直流抵抗はケーブルとボイスコイルに使われている銅線によるものですが、
温度が1度変わると銅線の抵抗は約0.4%変化します
今回測定時の室温は15℃~18℃程度でばらついていたため、
直流抵抗は1%程度増減していたと思われます。
つまり、グラフ全体が0.3Ω程度上下にずれるのは当たり前なのです
というわけで、直流抵抗の変化による影響を除くために
2kHzで高さを合わせたのが次の図です。
ただし、これでも温度変化の影響を全て除けてはいないと思います。
コイルとしての電気的特性や各種機械的特性が温度によって変化していたら、
それでアウトですから。

BI_MD057JAa_L2.png

測定誤差レベルのブレはあるものの、
ほぼ完全に重なっていて変化はないように見えます。

他にも4種類のイヤホンで同様の実験を行いました。
例によって温度管理を怠っていたので、
全て100Hzを基準として高さをそろえたグラフを示します。

AURVANA In-Ear2
Lch 拡大図
Rch 拡大図

GH-ERC-MBW
Lch 拡大図
Rch 拡大図

NW-E052付属
Lch
Rch

XBA-1SL
Lch 拡大図
Rch 拡大図


GH-ERC-MBW Rchの2kHzと5kHz辺りのピークの大きさは
時間とともに変化しているようにも見えますが、
3回しか測定していないので誤差がたまたま2回同じ方向に出ただけかもしれません。
他も変化が小さすぎ、変化の方向もバラバラなので
エージングによる効果なのか測定誤差なのか分からん!という感じです。
せめて温度くらいは一定にしておくべきでした…



■エージングの実験に関する教訓

・変化が非常に小さいので、出来る限り測定精度を上げられるよう努力すべき。

・インピーダンス特性の変化を見ようとする方針は多分間違っていない。

・測定時の温度は一定にする。その他の条件もなるべく一定に。

・測定点数は3点では少なすぎるのでせめて5点くらいに増やす。

・測定誤差チェックのために毎回複数回の測定を行ったり、
 リファレンスとしてエージングを行わないイヤホンを別に用意して
 同時に測定を行ったりする必要もあるかも。


他にも気を付けるべき点はあるかもしれませんが、
今後エージングに関する実験をしてみようという方は
これらのことを頭の片隅に置いておかれると良いかと思います。

| エージングについて | 20:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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